ねこねこ幼女の愛情ごはん〜異世界でもふもふ達に料理を作ります！〜４

「ほら、挽き肉が用意できたよ」

「姉さん、さすがです」

　エリナはミメットの包丁で美味しそうに刻まれた出来たての豚挽き肉を受け取ると、大きなフライパンで炒めた。火が通ったところで醤油や酒や砂糖、そして豆板醤、黒い豆味噌、フィフィール国特製の牡蠣のソースなどを入れてとろりとしたあんを作る。
　そこにさいの目に切った豆腐を入れるとさっと混ぜ、豆腐が温まると刻みネギを入れて火が通り過ぎないように気をつけて一混ぜした。仕上げに香りの良いごま油をさっと垂らす。

「麻婆豆腐ができました。下準備をしっかりしておけば、こんなに手早くできる料理なんです」

「なるほど、定食向きの料理なんだね。とてもいい匂いがする……はい、ご飯どうぞ」

　ジャンがボウルに炊き立てのご飯をよそってエリナに渡す。

「この麻婆豆腐をご飯にたっぷりとかけて、と。美味しい麻婆丼のできあがり！」

　美味しそうな香りを吸い込んで、皆は「おおおおお……」とため息のような声を出す。

「すっごく美味しそうだわ！」

　ルールーは待ちきれない様子でスプーンを構えている。