ねこねこ幼女の愛情ごはん〜異世界でもふもふ達に料理を作ります!〜4
「これは、わたしたちのような子どもでも食べられるように、辛さを控えめにして仕上げました。辛口が食べたい方は、この山椒入りのピリ辛調味料をかけてくださいね。ただし、ものすごーく辛くて口の中が痺れるので、注意して使ってください」

「へえ、それなら大人も子どもも食べられるね」

 ミメットが瓶の中を見て「うわあ、こりゃあ辛そうだね!」と鼻を押さえた。

「不思議な香りがするし……ちょっとだけかけてみたいな」

 山椒や花椒には舌が痺れるような辛味があって、麻婆豆腐に美味しい辛味を添える。エリナは辛口を好む大人のために、山椒、花椒、赤唐辛子、胡麻油などを配合した特製の調味料を作って熟成させておいたのだ。

 瓶に入った調味料がテーブルに置かれて、麻婆丼も次々と運ばれてくる。

「さあ、熱いうちに召し上がれ……ジャンさん、それだとかなり辛いですよ」

 たっぷりと調味料を入れたのを見てエリナが忠告すると、うさぎの青年は「実は僕、辛いの大好きなんだよね」とウインクした。

「ありがたき糧を!」

「ありがたき糧を!」

 それぞれの好みで特製調味料を加えてから、皆は麻婆丼にスプーンを差し入れた。
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