ねこねこ幼女の愛情ごはん〜異世界でもふもふ達に料理を作ります！〜４

「辛い！　痺れる！　でも美味しいよ！」

　エリナは『ジャンさんは大丈夫かな？』と少し心配になってうさぎを見たが、当の本人は笑顔で麻婆丼をパクついている。長くて白い耳が「からーい」と言うのに合わせてぴょこぴょこ動く様子はなかなか面白い。

「カレーライスも美味しいけど、これはまた違った辛さだね。風味もいいし、なんたって挽き肉と豆腐の相性が最高だよ！」

　どうやら麻婆丼は辛口大好きの彼の大好物になったようだ。

「うん、辛さが旨みを引き出すな」

　少しずつ特製調味料を増やして限界をさぐりながら、ルディは麻婆丼をかきこんでいる。

「これはうちの隊員たちも大好きになりそうな味だ」

「フィフィール国でも人気が出そうな味だわ！」

　恐る恐る調味料を入れて中辛くらいにしたルールーは、スプーンを握りしめて笑顔で言った。

「スパイシーな風味と豆腐の優しい味と、お肉のコクと味わいがマッチして、ご飯が進んでしまう料理ね」

「はい、大変美味しゅうございますね」

　大辛にしたイーシーが、辛さを顔に表さずに洗練された仕草で麻婆丼を口に入れる。