浅葱の姫。
そう思いながら

沖田様の袖を掴んだ。

気がつくと新撰組屯所の

前に着いていた。

この気持ちを伝えたい·····。

「沖田様、お話があります。」

「何でしょう?」

いつものように優しい声。

今から私はお部屋に戻れば

ここを離れることを決意した。

沖田様がお眠りになったあと、

私はここを出てゆく。

覚悟を決めて

最後に気持ちを伝えるんだ。
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