浅葱の姫。
前より痩せて、

頬が痩けている。

「貴方は本当に

私が病気でも構わないのですか?」

「もちろんです。」

急な質問に驚いたけれど

私はそう言った。

「ならば私の残りの時間を

貴方で満たしたい。」

抱きしめられた。

この人は私を

最後の人に選んでくれたんだ。

最後に見届ける人を·····。
< 242 / 310 >

この作品をシェア

pagetop