浅葱の姫。
「私は頼りになりませんか?」

ふとそんな言葉が出てしまった。

「急にどうしました?」

沖田様は普段通りだ。

「すみません。

お体に障りますね。」

そう言ってお部屋を出ようとした時、

久しぶりに沖田様が

お布団から出てきた。

そして私の腕を掴んでいる。

「ならばどうして泣いているのです?」

沖田様には

全て見透かされている気がする。
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