浅葱の姫。
そして気づいてしまった。

沖田様は私の言葉に

うなづいてはくれなかった。

最後なんだ。

本当にもう·····。

「大丈夫ですか?」

奥様にそう言われて

私は顔を上げた。

「無理はしなくとも良い。」

植木屋の旦那様にそう言われ

私は謝った。

「申し訳ありません。

今日だけは·····。」
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