浅葱の姫。
体に気をつけるように言われ

私はお部屋を出た。

足が早くなる。

早く、沖田様の元へ。

「ただいま戻りました·····!」

・・・・・・

あぁ。

いなくなってしまった。

沖田様が私の隣から。

「おきたさまぁ·····!」

呼びかけてもお返事はない。

この方は死ぬ瞬間を

私に見せなかったんだ。
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