浅葱の姫。
きっと生きている。

永倉様はそう信じているんだ。

「『死なないで』

·····私そんな事も

言えなかったんです。」

私は後悔していた。

いなくならないで。

どこにも行かないで。

たった1回でいい

言えばよかった。

「最期も看取れなかったですし、

だめだめですね。」

私、上手く笑えてるかな。
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