浅葱の姫。
また涙が溢れた。

私が1人じゃ

何も出来ないと知っていて

沖田様は永倉様に

頼んでくれたんだ。

どこまでお優しい方なんだろう。

自分がいなくなった後のことまで

考えているなんて。

沖田様は予想していたんだ。

私が1人になったあと、

行くあてがないことを。

ひとりじゃ暮らせないことを。

「あさはどうしたい?」
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