腹黒脳外科医は、今日も偽りの笑みを浮かべる
そう思っていると、水槽前で突然口づけられる。
「んっ……」
一瞬目を瞑ったけど、さらに舌まで差し入れようとするので、本気で抵抗した。
でも、先生はその抵抗する手を取って微笑む。
「なんで暴れるの?」
「それ、こっちのセリフです! こんなところで何考えてるんですかっ!」
「隙あらばしたいと思っちゃうからねぇ」
「絶対やめてぇ!」
思わず叫ぶと、先生はふふ、と笑って耳元で囁く。
「ほら、騒ぐと周りに何してるかバレバレだよ」
「先生のせいでしょうが!」
精一杯の小声で怒って返すと、先生は楽しそうにゲラゲラ笑う。
その様子になんだかとても恥ずかしくなってしまった。