腹黒脳外科医は、今日も偽りの笑みを浮かべる
それから私と先生で朝食を作って、二人向き合って食べる。
しかし、作っている最中も、食べている最中も、なんだかずっと落ち着かなかった。
「そう言えば昨日の夜……」
「ふぁっ! な、なんでしょう……!」
(夜って……! まさか夜の記憶があるの⁉)
慌てて私は立ち上がる。背中に冷たい汗が流れた。
「どうしたの、そんなに慌てて」
「い、いいいいいいや、なんでもないです」
先生は微笑むと話をつづけた。