腹黒脳外科医は、今日も偽りの笑みを浮かべる

 ガクリと頭が下に垂れる。
 リク先生はふふ、と微笑むと私の頬を撫でた。

「僕はずっとももが僕に言えないことがあるなら、それは僕に隠さずにきちんと言えるようにしたいと思ってたんだ。ほら、ももって案外軽々しく嘘ついたりもしてたし。僕にはちょっと遠慮してた部分もあるでしょ?」
「……」

「子作りも、無理してなくて、ウェルカムで、ちょっと期待してた、なんて、想像以上に嬉しすぎる本音だよ。ありがとう、もも」

 先生の唇が首筋に埋まる。
 そのままどさりとベッドの上に押し戻されて、手に指を這わされ、ぎゅ、と掴まれる。

「ちょ、ちょっと待って……!」
「二人とも一回じゃ足りないタイプなんて、相性バッチリだね」

 先生は微笑むと、さらに唇を下に進めていった。

―――あれぇ、これで全部丸く収まってる、の……?
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