腹黒脳外科医は、今日も偽りの笑みを浮かべる

 次に目を覚ました時には、窓から見える景色は真っ暗になっていた。

「ふぁっ! 寝ちゃった!」

 目を凝らすと、時計は7時を指している。
 朝ではなく、夜の7時だろう。

 しかも、いつのまにか先生のベッドに運ばれ、私がベッド独占してるし……。
 当たり前のように先生はもういないし……。

 せっかくの土曜で先生が帰ってきてくれたのに、私は何をしていたんだと、泣きそうになる。
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