腹黒脳外科医は、今日も偽りの笑みを浮かべる
(何だろう、この不安感……)
お腹の底からふつふつと不安が沸き起こる感覚。
それに、今日最後までしたとはいえ、さすがにこうして全部みられるのは恥ずかしいし……。
そんなことを思っていると、先生は開いているほうの手で、頬を触る。
その手の冷たさにビクッと震えて泣きそうになると、先生はまたクスリと笑った。
「その泣きそうな顔、いいね……。本当に最高」
(あれ、この言葉……この感じ……)