甘やかしてあげたい、傷ついたきみを。 〜真実の恋は強引で優しいハイスペックな彼との一夜の過ちからはじまった〜
 彼はいつでも過剰なほど、好きだという気持ちを言葉にしてくれる。

 それはつまり、わたしを不安にさせないように気遣ってくれているということ……

 わたしも、まだ彼には全然敵わないけれど、でも、彼の真心にできるだけこたえていきたい。

 その想いで胸がいっぱいで、はち切れそうだ。
 彼の眼をまっすぐ見つめ、わたしは言った。

「亮介さん、わたしも絶対、一生あなたを大切にします」
「奈月……」



 わたしは、彼の重みを全身で受け止めながら、唯一無二の人に出会えた幸せを噛み締めていた。
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