甘やかしてあげたい、傷ついたきみを。 〜真実の恋は強引で優しいハイスペックな彼との一夜の過ちからはじまった〜
 なかなか答えないわたしに、彼は違った問いかけ方をしてきた。
「何時ごろ、会社出られそう?」
「たぶん7時前には」
「じゃあ、そのころ駅の改札の辺りで待ってるから」
 
 それだけ言うと、島内さんは電話を切った。
 え、ちょっと待って。
 まだ行くともなんとも言ってないのに。
 すぐリダイヤルしたけれど、繋がらない。
 もう。
 強引な人だな。島内さんって。
< 52 / 164 >

この作品をシェア

pagetop