甘やかしてあげたい、傷ついたきみを。 〜真実の恋は強引で優しいハイスペックな彼との一夜の過ちからはじまった〜
わたしは孝之に尋ねた。
「なんで、島内さんのこと、知ってるの?」
「なんでって、この人、俺の憧れの人だよ。K高校伝説のツートップ。あれ、でもJリーグのチームからの誘いを蹴って、ドイツのチームに行かれたんじゃ……」
ひえっ、そ、そうなんだ。
ぜんぜん知らなかった……
「そのドイツにいるとき、膝の靭帯やっちゃってね。手術したけど、プロとしては使いものにならなくなったから大学に戻ったんだ。今はしがないサラリーマンだよ」
「それにしても感激です。今日は練習見てもらえるんですか?」
「孝之、島内さんはお忙しいんだから。もう帰られるわよ」
「いいよ。どうせ、友達のとこで飲もうと思ってただけだから。お、その、高校時代の片割れだよ。栗原櫂。知ってるだろう?」
「もちろん知ってますって。あー、もうどうしよう。俺、ガキのころ、雑誌に載ってたおふたりの写真切り抜いて、ずっと持ち歩いてたんですから」
「なんで、島内さんのこと、知ってるの?」
「なんでって、この人、俺の憧れの人だよ。K高校伝説のツートップ。あれ、でもJリーグのチームからの誘いを蹴って、ドイツのチームに行かれたんじゃ……」
ひえっ、そ、そうなんだ。
ぜんぜん知らなかった……
「そのドイツにいるとき、膝の靭帯やっちゃってね。手術したけど、プロとしては使いものにならなくなったから大学に戻ったんだ。今はしがないサラリーマンだよ」
「それにしても感激です。今日は練習見てもらえるんですか?」
「孝之、島内さんはお忙しいんだから。もう帰られるわよ」
「いいよ。どうせ、友達のとこで飲もうと思ってただけだから。お、その、高校時代の片割れだよ。栗原櫂。知ってるだろう?」
「もちろん知ってますって。あー、もうどうしよう。俺、ガキのころ、雑誌に載ってたおふたりの写真切り抜いて、ずっと持ち歩いてたんですから」