甘やかしてあげたい、傷ついたきみを。 〜真実の恋は強引で優しいハイスペックな彼との一夜の過ちからはじまった〜

　わ、栗原さんの声、渋い。
　それに島内さんより、さらに背が高い。
　タイプは違うけど、彼も島内さんに負けず劣らぬ超イケメン。
　色が浅黒くて、ワイルドな感じがする。

　このふたりがつるんでたんなら、相乗効果でものすごい人気だったはず。
　男の孝之でさえ憧れるぐらいなんだから、そのころも女子人気、凄まじかっただろうな。

　今日は火曜日でサッカーの試合がないからか、わたしたちの他に、お客さんはいなかった。

　島内さんを先頭に、わたしたち４人はカウンターに並んだ。

「どういう知り合い？」
「この人は植田さん。俺と同じ会社の人。隣は彼女の弟とマネージャーさん。ふたりとは今日、知り合ったばっかだけど」