甘やかしてあげたい、傷ついたきみを。 〜真実の恋は強引で優しいハイスペックな彼との一夜の過ちからはじまった〜
 前職は中堅のコンサルティング会社で、うちの社長が直々に引き抜いた、と彼女も噂の人物だった。

 うわ、なんというか、あまりにも煌びやかなメンバーで、やっぱり場違い感が……

 橋本さんは島内さんの姿を認めると、すっとそばに寄っていった。

「今日からよろしく。まさか、同じ部署で働くことになるとはねえ」
「ほんとっすね」

 聞き耳を立てていたわけじゃないけれど、狭い部屋なのでふたりの会話が自然と耳に入ってくる。 

 知り合いなんだ。
 営業と企画だから、何かの仕事で接点があったのかな?
 
 やだ。何を気にしているんだろう、わたし。
 
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