黒曜の戦場


「つまり、働いてるだけなのにいらぬ嫉妬心を受けて噂されていると?」

「……うん?つまり今日聞いてたことって琥珀ちゃんが噂されてたってこと?あんなに声筒抜けで??」

「嫌味も含めてんじゃない?」

「…………いやみですって!!?」



数秒考えてからようやく理解したその意味に、ガガガガーーーン!!と琥珀は衝撃を受ける。

嫌味を!言われていたのか!!

え、今日一日ずっと??



え、本当に??嘘ついてない?

琥珀ちゃんは人の話はあんまり覚えてないので、嫌味っぽい所を思い出そうとするけれど……うぅん、お昼の怖い顔した三人の印象しか残ってなぁい。ぷぇ。(思考放棄)



そんな、ぷぇ。の顔をしている琥珀ちゃんを、呆れたような苦笑いで眺めるみっちょん。



「本人が気付かないんだから、嫌味程度なら無駄な労力なのによくやるわ。無駄骨乙」

「でもみっちょんは気付くんでしょう?」

「……っ」



琥珀が嫌がらせに気付いていなくても、みっちょんが気付いてて嫌な思いをさせちゃうのは、私も嫌だよっ!

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