黒曜の戦場


まさか薬とか……いや、さすがにそれで原稿するのはさっきクロッキーしてたガチヤンキーに怒られそうだよな……真面目そうな背景の人もいるし……。



虚ろな瞳で信号の残り二人がこちらに気付き、同時に両手を合わせていた。

……って!!

死んでないよね!!??

冷たいな!!??



その時、コンコンと外からのドアがノックされ、開かれると、一人のこれまた厳つい感じのスキンヘッドの男の人が現れる。ひぃっ。



「回収します」

「悪いな」



背景を描いていた人の手にはスマホが握られていて、恐らくそれで人を呼んだのだろうと推測する。

その対応が速やかすぎて、手馴れているのを感じる。

そんなにここではバタバタと人が倒れるのか。



その倒れた青髪さんは、片脚を捕まれてズルズル引き摺られたまま、さっきとはまた別の部屋に連れて行かれていた。

チラリと見えたのはベッドだったと思う。



よかった、一応寝かせてくれるらしい……けど運び方酷すぎん??

完全に人を処理する時の運び方してたじゃん、怖。

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