黒曜の戦場


「どうせ周りに怖がられてるクソヤンキーやってんでしょう?」

「くそやんきぃ……」

「……アイツはだらしないけど、嫌がることを無理やりするような奴ではないから。貞操は咲さんに守ってもらいつつ、身の安全はいおに守ってもらいな」

「貞操はいおりさんだと守れないの……?」

「守備範囲がわからんけどどうせ女子高生は喰う」



そんな……雑食みたいな………………ぅん??



その時、聞き覚えのある単語が聴こえたそれに反応する記憶。

『喰う』

『女子高生は喰う』




「……いおりさんてやっぱりカニバなの!?」

「違うわよ!女として喰われるっつってんの!やっぱりって何!?」

「おんなっ…………って、どうやって食べるの……?」

「は……?」



みっちょんと分かれる道はすぐそこまで来ていて。

夕日に照らされる中、みっちょんの信じられなさそうなまん丸に見開かれた目が、琥珀ちゃんを覗き込んでいた。



「義務教育の敗北だわ」と。
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