黒曜の戦場


「丁度今日、打ち上げパーティするから、来て確かめてみてよ、ミツハちゃん?」



日の下で綺麗に微笑む咲くんは、そう甘く誘ってきた。















「溜まり場とは聞いていたけど、黒曜だなんて聞いてないわよ」



黒曜、二階のソファーで作業部屋を眺めながら、みっちょんと一緒にパーティーの待機をしていた時だった。

みんなは各々準備があるらしく、ここで待つように言われた。



「みっちょん、黒曜のこと知ってたの?」

「知らないのはアンタくらいじゃない?この辺りの不良は大体ここに集まって、就職先もここのコネで決められるらしいわ」

「それは……私もアシスタントさせてもらってるからなんか説得力があるかも」

「アンタここのメンバーじゃないくせにね」

「あ、そのことなのですが……っ!!」



改まって背筋を正して座る琥珀に、ココアの入ったマグカップを口に付けていたみっちょんが眉を顰めてこちらを見る。



「嫌な予感がする」

「一昨日をもちましてっ!!」

「アンタまさか黒曜に入ったの?」

「使い放題見放題の魅力に負けて、未夜くんと同期で加入する流れとなりました!!!」

「あのクソ王子めっ!!!!」

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