黒曜の戦場


「デートにどこ行くか?お前ら雲削り放ってデートの計画立ててんのかよ」

「琥珀の指も休めないとペンダコが痛くなる」

「はっ!確かに!!デザインカッターってシャーペンとかと違って持つところが固いかも……」

「おい、明らかに後付けの理由付けてんじゃねーか」



琥珀のペンダコもなかなか固いけれど、最近は手首にも力を入れて使ったていたりしているので、利き手に結構なダメージがかかっている。

鉛筆と違ってペン先は立てないと細い線が出ないし、カッターはちょっと寝かせ気味にして削らないとボロボロになってしまうから、どれも使うときの角度や力加減を変えないといけない。



あれ、実は思っている以上に体への負担のでっかい作業なのでは?



「まぁ休むことにとやかくは言わねぇよ。そんで、デートってどこ行く気だ?」

「決まってない。なんでいおりにデートの場所言わないといけないの」

「でーとってどこ行くんだろうねぇ?ってこの部屋来たので……いおくん、どこ行くのがおススメかなぁ?」



むんむんとまた漫画のページを捲りながら、いおくんなら経験豊富そうだなぁ……という淡い期待から尋ねてみた。
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