黒曜の戦場


わなわなと妄想膨らませる琥珀ちゃんの頭の中では、三人でソフトクリームを一緒に食べてにっこにこしている妄想が展開中。

ぜったいおいしい。

ソフトクリーム食べるなら牧場に行きたい。



「何お前ら、女二人で出かけることくらいあっただろ?ねぇの?」

「画材屋さんデートなら年中行ってます!!!」

「すげぇ楽しそうだけど、そうじゃねぇな」



あぁ未夜くん、そんな残念な人を見るような顔しないでぇ……。

琥珀はママンとパパンにお出かけ連れてってもらうことが多かったからお友達とそんなにお出かけすることがなかっただけなの……。



「ん?でもなんでいおくんもデート行きたくなったの……?」



琥珀はね?いいんだけど。

ちょっと未夜くんが不機嫌そうだけど、でもまぁ、みっちょんと未夜くんに挟まれてのおデートとかすごく行きたいから、このまま強行突破したいところなんだけど……。
(欲望に忠実な琥珀ちゃん)



「あー……資料撮りに?」

「資料?」

「漫画の背景はいくらあっても損はねぇ」

「その気持ちわかるかもしれない」



琥珀も、いろんな場所行くとその都度写真を撮ってくる。

絵の資料にしようと思って。

だから、最初にカメラを買ったのは中学生の頃で、今でもその名残で写真を撮ることがある。

< 282 / 505 >

この作品をシェア

pagetop