黒曜の戦場
トゲトゲしいみっちょんといおくんがお話していると、琥珀はハラハラしてしまうよ。
いつ喧嘩になっちゃうかなって、でもずっと仲良しさんだったなら大丈夫だよね?って。
バチバチと視線を交えているみっちょんといおくんを、あわあわと交互に見てから、琥珀は未夜くんに助けを求める視線を送った。
じーーーーっ!!
これでは気付いてくれないかと、未夜くんの元へと歩き出した時、ぽとりと何か落ちた気がした。
あれ?と気付いて振り向くと、落ちているメモ帳(落描き用)。
そしてそれを拾おうとする、マスクにサングラスをかけた赤髪の男の人と、グラサンのフレームの上から目が合ってしまった。
あ、れ?
不審者かな?
「はっ!!!違っ!!女神さんこれ落としましてよっ!!!」
「落としましてよ????」
サササッと俊敏な動きでメモ帳を返してくれた彼は、どうやら盗もうとしていた訳では無いようで、むしろいい人そうで。
────あれれ、なんか見覚えのある赤髪だな?