黒曜の戦場


「そもそも、黒曜動かして口封じさせられる権利ある人なんて三人だけ。いおりと、咲と、琥珀」

「ふぇ!?琥珀も!?」

「そう、咲がその枠つくったから。琥珀も命令すればコイツら動いてくれるんじゃない?ここにいるのみんな、女神さん信仰派だし」

「なにそれ!!?」



女神さん信仰派……?ってなに?

初めて聞いた名称に戸惑う琥珀、メンバーズもワタワタと琥珀に弁解するように説明し始める。



「あ、いや、信仰派は青ちんが言い始めたもんでしてっ」

「え、俺!?いや、そうっすけど!!決して女神さんに害するような連中ではないっていう結束力をですね、」

「も、もちろん!咲さんとの関係にヒビ入れる気なんてのもねぇんです!!見守り部隊みてぇなもんで!!」



どうやら青ちん発祥らしい。

そもそも女神さんて最初に呼び始めたのも青ちんだったもんね……。



「え、じゃあ琥珀がお願いしたらみんな、助けてくれるの……?」



琥珀が不安げな顔でみんなを見渡すと、みんなからも不安げな顔が返ってきた。

────出来ることならお願いしないで欲しいって、みんなの顔に書いてあったので。



「咲くんのところに連れて行ってくださいっ!!」

「女神さんっ!!???」

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