黒曜の戦場


「なによ、私から逃げたって言いたいの?」

「そう」

「否定しなさいよ、マジかよなんでよ」

「怖がられてんだろ」

「不良のくせして何ビビってんのよ」



そう言ってぶすくれるみっちょんも、可愛かった。

そうだよね、みっちょんほんとは心がほっかほかしてて人想いなんだもんね。

琥珀はみっちょんの優しいところ、たくさん知ってるよ。



それから琥珀たちは、近くの喫茶店へと入ってパフェを頼んだ。

お会計はなぜか全部いおくんが持ってくれるということになっていて驚いたけど、みっちょんが容赦なくパフェやデザートを頼んでいたので、琥珀もちょっと便乗した。

このお返しは、琥珀が画力を上げて精一杯アシスタントとして頑張るからねっ!!!



未夜くんはコーヒーゼリーを頼んでいて、いおくんはがっつりとボロネーゼを頼んでいた。

おやつの時間なんだけど、男子高生は食欲がすごいなぁ……。



いおくんは、デザートを楽しく食べている私たち──いや、みっちょんを眺めて、優しい瞳を向けていたけれど。

琥珀と夢中で話してくれているみっちょんは気付いていないみたいだった。

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