黒曜の戦場
あぁ、喧嘩しないで……。
この二人やっぱりハラハラする……。
「破ったら約束なしだから」
「……」
どんな約束をしたのかなんて私たちにはわからないけれど、それがどうやらいおくんにとっては重大なことのようで。
悔しそうないおくんに、琥珀はまた蒸気のアイマスクを渡してあげた。
がんばれ、いおくん。
物凄く眉間に皺を寄せて、不満顔をしていたけれど、受け取ってくれた。
そしてその数日後、みっちょんはある箱を持って黒曜に来ていた。
「なにそれ?」
「時間設定して、その時間が経たないと開かない箱」
なんていう物騒なもんを持ってきて、そこにいおくんのスマホをぽつんと入れたのだ。
「これで毎日8時間設定しなさい」
「鬼か……」
「琥珀があんなに心配そうにしていたんだから、それだけ重大ってことよ。アンタ体壊したら漫画描けなくなるんだからね!?わかってる!?」
「俺の安寧は……」
「徹夜してぶっ倒れる方が穏やかじゃないっつってんのよ。まずは効率上げるわよ。体に叩き込みなさい」
さすがみっちょん、考えることが鬼畜だった。