黒曜の戦場
呆れた顔してそう言われるけれど、話しておいてなんだけど、琥珀も心の準備ってもんが出来ていないのだ。
だからいっぱいいっぱいになっていて、相談しているんだけれど。
「欲情したんじゃねぇの?」
「よくっ…………」
そんないおくんからの答えに、ふらり、琥珀は目眩がして額に手をあてるのでした。
よくっ…………!!?
琥珀に!!?
この、琥珀ちゃんに!!?
あのモテモテ咲くんがっ!!?
なくない!?それはなくない!!?
ないないない!
ダメだ、相談相手を完全に間違えた。
琥珀ちゃんは顔の前に腕で大きくばってんをつくって下を向いた。
もう無理、もうダメ、琥珀ちゃんはキャパオーバーで倒れちゃいそうです!!!(早い)
「咲だろ?」
「ごめんなさい相談する相手間違えましたっ!!!」
「ヒデェなオイ。ちゃんと聴いてやってんだろ」
耳をほじほじしながらどかりと椅子に座っているいおくんは、本当に話を聞く気があるのかないのか。
「ないんだってば!」
「なんでだよ?キスされたから、んな悩んでミツハとも喧嘩してグルグルしてんだろうが」
「間違ってないけど、間違ってる!」