黒曜の戦場


琥珀も何が言いたいのかパニックでわからなくなっちゃっているけれど!!



「それじゃまるで咲くんがっ」

「おう?」

「お、オオカミさんみたいじゃないかっ!!!」



がおーっ!!!



「………………あぁ?」

「あれ、クマさんだっけ?」

「いや、獣って言いてぇの?咲が?」

「あんなふわふわした人とそんな……イメージが合わないっていうか……」



つまりは、琥珀を襲うような人には見えないってことだ。


はぁ、と一息ついたいおくんは、頭を抱えて項垂れる。

琥珀の悩み、そんなに項垂れるようなことなんだろうか?



やっぱりいおくんからしても、咲くんがそんな人だとは思えないんじゃないだろうか?



じゃあ琥珀の受けたちぅは……?

間違いだったんじゃないか……?



でも、2回も…………???



「あのなぁ」

「んぅ……?」

「咲のことなんだと思ってたんだよ?男だぞアイツ」

「……それは見ればわかりますっ」



今度は上を向いてグルグル考えを巡らせていくいおくんは、私にどう説明しようか悩んでいるらしく。

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