黒曜の戦場
間違って……ない、とは……?
え、あれ、お風呂の話してるわけじゃないんだもんね?
咲くんも解ってる、よね?浴場じゃないよ?欲情……だよ?
あれ欲情ってなんだかわからなくなってきた……むらむらのことだよね?
咲くんが、琥珀に?むらむら?
そんなことある?
「欲情とはアイツも言い方が悪いけど、まぁ間違ってはいない。でも心配しないで、琥珀が嫌なことはしたくないから」
「……?」
ようやく咲くんの笑みが見えたと、ホッとしたところに。
「俺が琥珀に、恋してるだけ」
大きな爆弾をぶち込まれた。
なんと?
……こい…………?
「こい……?」
「魚じゃないからね?恋愛、わかる?」
「れん、あい……?」
どくどくどくどく、理解が頭を駆け巡ると共に、心臓が大きく主張しだす。
いつもの咲くんの優しい顔で、いつものように、何てことないかのように。
彼は恋を語る。
琥珀に……?
………………琥珀に!!????
「大丈夫?」
「はっ……!!一瞬意識が飛んでた」
「黒曜のみんなもわかってると思うんだけどなぁ。なかなか本人が気付いてくれなくて」
「みんな知ってるの!!???」