黒曜の戦場


そう言って頭を抱えるみっちょん。

だけれど結果的には、琥珀のモヤモヤの一部は解消されているから……ううん、どうなんだろう。



「みっちょんとの話はいおくんに聞いてもらってスッキリしたし、咲くんとのことは……まぁ、理由はわかったし……」

「琥珀がそれでよかったならまぁ、何も言わないけど……アイツマジか」



大きなため息をついてうなだれるみっちょんの背中を、なぜか琥珀が優しくトントンすることになった。

みっちょんは複雑そうにしている。



「咲さんも咲さんよ、このタイミングって……まぁ、いおがけしかけたなら仕方ないかもしれないけど」

「琥珀はどうしたらいいだろう?」



悩ましげなみっちょんにまた、相談するのも負担になっちゃうかなぁ?

ぐちゃぐちゃは解けたけれど、また新たな悩みが増えたよ。

琥珀はここからどうしたらいいのか、わからない。



「……琥珀」

「咲くんと……関係が変わるのかな?」

「……今すぐにってわけじゃないと思うわ。咲さん、付き合うかどうか聞いてこなかったんでしょう?」



琥珀は、こくんとひとつ頷く。

咲くんは、そういう話、してこなかった。
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