黒曜の戦場
起きてからスマホを見ると、どうやら一時間ほど経っていた。
咲くんはどうやら戻ってきていないご様子。
琥珀もアシスタントした方がいいよね、と、よいしょっと起き上がる。
寝る前よりも体が少し軽くなった気がする。
よし、また頑張るぞ!と部屋の扉を開ければ、すぐ前にあるソファーにみっちょんが座っていて、ポテチを食べていた。
「あ、起きたのね」
「みっちょんポテチ」
「いおりがくれたの。帰るわよ琥珀」
「………………え?」
みっちょんの隣にはスクールバッグが二つ。
みっちょんのと、もうひとつは琥珀のだった。
「え、アシスタント……」
「あのまま続けさせるわけないじゃない。それにしてもほんっとココの人はバッタバッタと倒れてくのね。別のアシスタントの子も胃痛で寝込んでるって聞いたわよ」
「寝込んでる!!?」
やっぱりモンエナの飲み過ぎなのでは!!?
「まぁそこまで戦力じゃないらしいから、なんとかやれるんじゃない?」
「も、もし間に合わなかったら……」
「本当の締め切りに間に合えば大丈夫らしいわ」