黒曜の戦場


本当の締め切り……?

本当のって何……?



「まぁそんな大丈夫じゃないから締め切りより早く言われてるんでしょうけど」

「締め切りより早く締め切り日言われてたの!?」

「そうらしいわよ」



なんてこったい。



「まぁ、琥珀の代わりは私がやれるから。たぶん。いおの指示ならいけるでしょ」

「さ、さすがみっちょん……」

「ってことで。アンタは速やかに帰ります。咲さん、下の漫画の部屋にいるから」



そう言うみっちょんに続いて、琥珀は部屋の扉へと向かった。

外に出る前に振り返ると、アシスタント作業中の未夜くんがこちらを向いてバイバイと手を振ってくれていたので、琥珀も振り返した。

また元気になったらお手伝いに来るからね。

お先に失礼しまーす。










いつも通り咲くんたちに送ってもらった琥珀は、お家でも熱を測った。



「38.3℃……!!?」



お熱が上がっていた!



「なに琥珀、お熱あるの?」



ママンにしょぼんとした顔を向けると、ママンもしょぼんとした顔を返してくれた。



「喉の痛みとか、他に症状は?」

「ないの。風邪かなぁ……」
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