黒曜の戦場


電車から牛になってしまった私の衝撃もあるけれど。

扉が開かれて姿を表したのは、アッシュグレーの髪に、黒縁メガネ。

なんとあの、背景さんだった。



「リンちゃん」

「リンちゃん!!?」



今、このメガネをリンちゃんと呼んだか、未夜くん?

え、それじゃあこのモモテツ買ったっていうのはこの背景の人……???



「声ダダ漏れ」

「す、すみませんっ」



ひゃあああ、そんなに声漏れちゃってた!?

恥ずかしっ!!

いや、だって未夜くんがどんどん稼いでるのに私ビリッケツなんだもん、ムキにもなるじゃん??



「未夜、楽しいの?」

「うん」

「そう。とりあえず全員精神不安定だから、昼まで原稿に手付けないことになったから」

「…………え?」



はっ!!

そこで琥珀ちゃんは思い出したのだ。

そうだ、私は今日も今日とて原稿のお手伝いにお呼ばれしていたんだった!!

決してゲームしにここまで来ていた訳では無い!!



「りょ、了解ですっ!!」



……まって、さりげなく聞いてたけど『全員精神不安定』ってそれ大丈夫???

ダメじゃない??

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