黒曜の戦場


私はまだ業界的なことは全然知らないし、用語とかも美術で普通に使う分以上のことはわからない。



けれどきっと、こうしてちょっとずつ知っていくことになるんだろうし、わからなければ咲くんや未夜くんに聞けばきっと答えてくれる。

……咲くんに至っては、漫画の作業に関わってるのか、結局わかっていないのだけれど。



と、作業部屋の奥にあるソファーとローテーブルのある空間に未夜くんに連れていかれている時、ふと気付いたことがある。

さっき怒られていた金髪くんがいないけれど、どこへ行ったんだろう……?

なんなら昨日倒れた青髪くんも朝から見かけていない。



けれど、未夜くんに聞こうにも、それが誰のことなのかわからない……カラフルな頭の子がいっぱいいすぎて。

むう、と頭を捻っていると、コンビニ袋を手にさっきの赤髪くんと白髪くんが向かいのソファーに座った。

そしてその袋を逆さまにしてボタボタと大量のおにぎりを机に広げる赤髪くん……。

豪快だね赤髪くん!!?



そのおにぎりに私以外のみんなが手を付けている時、ハッと気付いてしまった。

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