黒曜の戦場


そんなところまで気にして見たことも無く、同じ濃さなら角度なんて自由でも良さそうに感じでしまう。

読んでる方からしたら、角度なんて気にしていないと思うところだけれど。



「見た方が早いか」



そう言って未夜くんは、先程原稿用紙に貼ったトーンの上にもう1枚、切り抜かれたトーンを重ねてみせた。

下にあるトーンが透けて、重ねたトーンと共にドットの細かさが増え、グレーが濃くなる。



それから未夜くんはゆっくりと、上に重ねたトーンに角度を付けると、そこに謎の柄が産み出された。

なんだこれ…………??

それは角度によって大きくなったり小さくなったり変化している……。



「これ、モアレっていうの」

「もあれ……?」

「角度が合わないトーンが重なったり、あみの広さが違ったりすると、どうしてもこのモアレが出ちゃうから、貼る時は気を付けないといけない」



なんということだろうか。



大変だ、読者の皆様にこの現象をお伝えするには適した説明が出てこない。

ぜひググってほしい。

この『モアレ』とやらを。

目が錯覚を起こして(?)モワモワチカチカするように感じる。

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