黒曜の戦場
咲くんはどうやら、優しいだけの人ではなかったようです。
私をからかって弄んでいたのね!?
ひどいわっ、あんなに恥ずかしかったのに、くまさんになってしまうかとちょっと身構えてもいたのにっ……!!
心臓がまだ、ギュッとした感覚を覚えている。
「咲くんのいじわる」
「ごめんごめん、もうちょっと段階とか大事だったよね」
「そうですっ!仲良しさんになっていくには段階とかちょー大事なんですっ」
わかって貰えたなら、とりあえず今日のところは、いいだろう。
けれど明日も、作業しに黒曜へ行くことになるんだろうけれど。
顔の熱も引かないままに、お家へと着いてしまって、私は彼と運ちゃんにバイバイをした。
はぁ……10連ガチャの運気を吸い取られていなければ、いいんだけれど。
お夕飯の麻婆豆腐はちょっぴり辛くて、でもそんな辛さが今日のところは心地が良かった。
食べることに集中出来たから。
今日はゆったりとした時間がたっぷりあるので、お風呂でゆったりまったり……していると、また咲くんの顔がふわりと浮かんできて。
悶えてはかき消して、悶えてはかき消して。
そうやって、蒸気のアイマスクのラベンダーの香りに包まれながら、就寝した。
ガチヤンキーさんもちゃんと、使ってくれているだろうか?