義兄の甘美な愛のままに~エリート御曹司の激情に抗えない~
そもそも、義兄は私と一緒でくつろげるのだろうか。
「私は無理かも……」
七年も離れていたのに、まだ義兄といると胸が高鳴る。美しいダークブラウンの髪に触れたいと思うし、クールな瞳で見つめられるとどきどきする。
子どもの頃のように額を突き合わせて笑い合いたい。わずかでも過去の優しさを期待してしまう。
玄関に入ると、大きな革靴があった。
どきりとする。帰ってきたのだ。
リビングにはスーツのジャケットを脱いだ義兄がいて、ダイニングテーブルにはオードブルと寿司桶が並んでいた。おそらくは自社のデリバリーサービスを使ったのだろう。天ケ瀬グループはレストランも本格的な料亭も持っているし、デリバリーサービスも充実している。
「お兄ちゃん……おかえりなさい」
「買い物に行っていたのか? 何も買わなくていいと言ったぞ」
義兄は冷たい声音で言い、キッチンへ。グラスを手に戻ってきた。
「ビールは飲めるか?」
「え……あ、うん」
「メシにするぞ」
酒類は彼が買ってきたらしい。心配するまでもなかった。というより、義兄が私と一緒にアルコールと食事を楽しむ気であることに驚いた。
食卓を囲むのは何年ぶりだろう。用意された食事を見つめ、それから向かいの義兄を盗み見る。
「なんだ?」
「あの……今日からよろしくね……お兄ちゃん……」
「私は無理かも……」
七年も離れていたのに、まだ義兄といると胸が高鳴る。美しいダークブラウンの髪に触れたいと思うし、クールな瞳で見つめられるとどきどきする。
子どもの頃のように額を突き合わせて笑い合いたい。わずかでも過去の優しさを期待してしまう。
玄関に入ると、大きな革靴があった。
どきりとする。帰ってきたのだ。
リビングにはスーツのジャケットを脱いだ義兄がいて、ダイニングテーブルにはオードブルと寿司桶が並んでいた。おそらくは自社のデリバリーサービスを使ったのだろう。天ケ瀬グループはレストランも本格的な料亭も持っているし、デリバリーサービスも充実している。
「お兄ちゃん……おかえりなさい」
「買い物に行っていたのか? 何も買わなくていいと言ったぞ」
義兄は冷たい声音で言い、キッチンへ。グラスを手に戻ってきた。
「ビールは飲めるか?」
「え……あ、うん」
「メシにするぞ」
酒類は彼が買ってきたらしい。心配するまでもなかった。というより、義兄が私と一緒にアルコールと食事を楽しむ気であることに驚いた。
食卓を囲むのは何年ぶりだろう。用意された食事を見つめ、それから向かいの義兄を盗み見る。
「なんだ?」
「あの……今日からよろしくね……お兄ちゃん……」