義兄の甘美な愛のままに~エリート御曹司の激情に抗えない~
広々としたリビングダイニングは消灯されていて、大きな窓からは都心の夜景が見えた。やっぱりすごい部屋。そんなことを考えながら義兄の部屋をノックする。
「お兄ちゃん、少しいい?」
「……ああ」
くぐもった声が聞こえた。
ドアを開けると、義兄は仕事用のデスクにいた。
私を一瞥して立ち上がり、歩み寄ってくる。Tシャツにサルエルパンツ型のスウェット。ラフな格好を見たのがかなり久しぶりで、さらにそうして薄着でいると義兄の身体が男性的な骨格に変貌しているのをまざまざと感じた。
「あのね、おやすみの挨拶に……きたんだけど」
「それだけか?」
「あ、うん。それだけ。お仕事中お邪魔しちゃったよね。おやすみなさい!」
頭を下げて、くるりと背を向ける。
ドアに手をかけたところで、背後から抱きしめられた。一瞬、何が起こっているかまったく理解できなかった。
義兄の力強い腕が私を戒め、うなじに熱い吐息を感じた。
「お兄ちゃん……」
「そんな恰好で部屋に来てくれたから期待したんだがな」
ふざけているのだろうか。確かにパジャマ一枚でカーディガンなども羽織らずに来てしまったけれど。
「お兄ちゃん、冗談はやめて」
「ぼたんは俺のことが好きだろう?」
ドキドキと早鐘をたたく心臓が一際大きく鳴り響いた。口にしたことのない私の気持ち。
「お兄ちゃん、少しいい?」
「……ああ」
くぐもった声が聞こえた。
ドアを開けると、義兄は仕事用のデスクにいた。
私を一瞥して立ち上がり、歩み寄ってくる。Tシャツにサルエルパンツ型のスウェット。ラフな格好を見たのがかなり久しぶりで、さらにそうして薄着でいると義兄の身体が男性的な骨格に変貌しているのをまざまざと感じた。
「あのね、おやすみの挨拶に……きたんだけど」
「それだけか?」
「あ、うん。それだけ。お仕事中お邪魔しちゃったよね。おやすみなさい!」
頭を下げて、くるりと背を向ける。
ドアに手をかけたところで、背後から抱きしめられた。一瞬、何が起こっているかまったく理解できなかった。
義兄の力強い腕が私を戒め、うなじに熱い吐息を感じた。
「お兄ちゃん……」
「そんな恰好で部屋に来てくれたから期待したんだがな」
ふざけているのだろうか。確かにパジャマ一枚でカーディガンなども羽織らずに来てしまったけれど。
「お兄ちゃん、冗談はやめて」
「ぼたんは俺のことが好きだろう?」
ドキドキと早鐘をたたく心臓が一際大きく鳴り響いた。口にしたことのない私の気持ち。