雨上がりの景色を夢見て
第7章 交わる視線
どうしよう…。
私は今、リビングのソファーに座り、自分のスマホを持ったまま悩んでいる。
設定した覚えがなかったけれど、朝、カレンダーの通知音が鳴り、スマホを開いて確認した。
「えっ…」
通知を見て、驚き、誰もいないリビングで声を出してしまった。
〝8月7日は、高梨夏奈さんの誕生日です〟
そう通知のバーに表示されていた。思わず卓上カレンダーで、今日の日付を確認する。
明日、誕生日だったんだ…。
普段なら、メールでお祝いを伝えるだけでもいいとは思うけれど、偶然にも、今日の夕方から夏奈さんと会う約束をしていた。
プレゼントを用意して、直接お祝いの言葉を伝えた方が喜ぶと思う。
でも、一体何をあげたら喜ぶのか、全く思い浮かばない。さらに、夏奈さんの誕生日ということは、高梨先生の誕生日であることに気がつき、ますます何をあげたらいいのか分からなくなった。
とりあえず、今日の午前中からお昼過ぎにかけて、母と仁さんと菜子と一緒にぶどう狩りに行くことになっている。
時計を確認して、出かける支度を始めた。
「うーん、いい匂い」
頭上に広がるぶどうを見上げて、キラキラした笑顔を見せる菜子。
「大粒で美味しそうだな」
仁さんも、ぎっしり粒のついているぶどうの房を見て、感心している。
「色の濃いものを選ぶといいんですって」
母はそう言うと、ぶどうを覆っている紙ごと手を添えて、ハサミで切った。
早速、菜子と私もペアになって、一緒にぶどうの房を見て、美味しそうなものを選ぶ。
ぶどう狩り、初めて来たけれど、楽しい。
私は今、リビングのソファーに座り、自分のスマホを持ったまま悩んでいる。
設定した覚えがなかったけれど、朝、カレンダーの通知音が鳴り、スマホを開いて確認した。
「えっ…」
通知を見て、驚き、誰もいないリビングで声を出してしまった。
〝8月7日は、高梨夏奈さんの誕生日です〟
そう通知のバーに表示されていた。思わず卓上カレンダーで、今日の日付を確認する。
明日、誕生日だったんだ…。
普段なら、メールでお祝いを伝えるだけでもいいとは思うけれど、偶然にも、今日の夕方から夏奈さんと会う約束をしていた。
プレゼントを用意して、直接お祝いの言葉を伝えた方が喜ぶと思う。
でも、一体何をあげたら喜ぶのか、全く思い浮かばない。さらに、夏奈さんの誕生日ということは、高梨先生の誕生日であることに気がつき、ますます何をあげたらいいのか分からなくなった。
とりあえず、今日の午前中からお昼過ぎにかけて、母と仁さんと菜子と一緒にぶどう狩りに行くことになっている。
時計を確認して、出かける支度を始めた。
「うーん、いい匂い」
頭上に広がるぶどうを見上げて、キラキラした笑顔を見せる菜子。
「大粒で美味しそうだな」
仁さんも、ぎっしり粒のついているぶどうの房を見て、感心している。
「色の濃いものを選ぶといいんですって」
母はそう言うと、ぶどうを覆っている紙ごと手を添えて、ハサミで切った。
早速、菜子と私もペアになって、一緒にぶどうの房を見て、美味しそうなものを選ぶ。
ぶどう狩り、初めて来たけれど、楽しい。