雨上がりの景色を夢見て
『そういえば、明日、家に呼んだから』

『本当？雛ちゃんくるの？』

俺の言葉に、ぱあっと笑顔に変わる夏奈。やっぱり、夏奈は雛ちゃんのことをとても気に入っている。まるで本当の妹のように。

『お誕生日、一緒にお祝いできるのね。ふふ』

楽しみにしている様子の夏奈を見て、昨日の夏奈の言った言葉が本当なんだと思った。

夏奈にとって、雛ちゃんも大切な人となっている。こんなに笑顔になっているのに、俺は自分の勝手な責任感で、この笑顔を消してしまう所だったんだ…。

『私もう寝るわ。夏樹、よかったわね』

夏奈はそう言って、リビングを出て行った。

1人になったリビングで、グラスに残った水を飲み干す。

『あっ…連絡先…』

すっかり聞くの忘れてた。明日夏奈に聞こう。きっと呆れられるんだろうけど…。

そんな事を思いながら、シャワーを浴びて寝室に向かった。










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