雨上がりの景色を夢見て
「ふー…」
清水さんと近藤さんが帰った後も、しばらく保健室でパソコンに向かっていた。気づけばもう18時を回っている。
そろそろ職員室に戻ろう。日が長くなってきたとはいえ、外は薄暗くなってきている。そうなると、日直の先生が回った後の廊下は消灯してあり、暗くなってしまう。
実は、暗闇が少し苦手だ。小さい頃から、薄暗くなると心拍数が上がり、ちょっとした物音でもビクッと体が跳ね上がってしまう。
パソコンを持って保健室の入口に行き、電気を消す。一気に周りが薄暗くなり、少しだけ緊張した。
大丈夫、まだ真っ暗ではないから。
そう自分に言い聞かせて階段を登り、2階の突き当たりにある職員室へと戻った。
「中川先生、おかえりなさい。お仕事お忙しいんですか?」
職員室の自分に席にたどり着くと、隣の席の坂本先生が、少し心配そうに声をかけてくれた。
「新入生の健康カードのデータをチェックしていたので。でも明日で終わりそうです」
「4月ですもんね。お疲れ様です。って明日土曜日ですけど、休日出勤するんですか?」
私の何気ない言葉にさらに心配そうに私を見つめる坂本先生。私の1つ上の坂本先生はチワワのような大きな目で私を見つめる。薄化粧なのに、天然の長いまつ毛が瞬きするたびにバサバサと揺れる。
「予定が特にないので。あっ、坂本先生、そろそろ旦那さんが帰ってくる時間ではないですか?」
壁時計を見るともうすぐ18時半になりそうだった。
「あら、本当だわ。今日の夕飯は何にしようかしら」
新婚の坂本先生は、幸せそうにそう呟きながらパソコンの電源を落とす。
清水さんと近藤さんが帰った後も、しばらく保健室でパソコンに向かっていた。気づけばもう18時を回っている。
そろそろ職員室に戻ろう。日が長くなってきたとはいえ、外は薄暗くなってきている。そうなると、日直の先生が回った後の廊下は消灯してあり、暗くなってしまう。
実は、暗闇が少し苦手だ。小さい頃から、薄暗くなると心拍数が上がり、ちょっとした物音でもビクッと体が跳ね上がってしまう。
パソコンを持って保健室の入口に行き、電気を消す。一気に周りが薄暗くなり、少しだけ緊張した。
大丈夫、まだ真っ暗ではないから。
そう自分に言い聞かせて階段を登り、2階の突き当たりにある職員室へと戻った。
「中川先生、おかえりなさい。お仕事お忙しいんですか?」
職員室の自分に席にたどり着くと、隣の席の坂本先生が、少し心配そうに声をかけてくれた。
「新入生の健康カードのデータをチェックしていたので。でも明日で終わりそうです」
「4月ですもんね。お疲れ様です。って明日土曜日ですけど、休日出勤するんですか?」
私の何気ない言葉にさらに心配そうに私を見つめる坂本先生。私の1つ上の坂本先生はチワワのような大きな目で私を見つめる。薄化粧なのに、天然の長いまつ毛が瞬きするたびにバサバサと揺れる。
「予定が特にないので。あっ、坂本先生、そろそろ旦那さんが帰ってくる時間ではないですか?」
壁時計を見るともうすぐ18時半になりそうだった。
「あら、本当だわ。今日の夕飯は何にしようかしら」
新婚の坂本先生は、幸せそうにそう呟きながらパソコンの電源を落とす。