雨上がりの景色を夢見て
「ああ。夏奈を独りにしなくて済んだよ。お互い、幸せになろうな」
「そうね、夏樹も幸せにね」
そう言って、キッチンの水気を拭き取って、お気に入りの赤ワインの瓶を棚から取り出す。
「珍しい、まだ飲み足りなかったの?」
ワイングラスに注ぐ俺を見て、夏奈が不思議そうに尋ねる。
「明日も代休だからね。週末に合宿あるから、明日は部活もなし。平日の2連休に仕事関係何もないのも珍しいから、満喫しようかと思って」
「そうなのね。…雛ちゃん、今日独り占めしてもいい?」
遠慮がちに聞いてきた夏奈に、頷いてワインを一口飲む。
「もちろん。女子会トークだろ?」
あんなに電話越しで楽しみにしていたのだから、俺だってそうして欲しいと思う。
正直、初めは、夏奈が俺の彼女、しかも相当年下の子とこんなに自分から距離を詰めているのが意外だった。
学生の頃の彼女とは、どこか一線を引いているような空気を出して接していたから、なおさらそう感じた。
「一緒に水着のカタログ見ようかなって思ってるの」
「さっき、話してたもんな」
一瞬、下心が頭の中をよぎったけれど、それを掻き消して、平常心で答える。
「そうね、夏樹も幸せにね」
そう言って、キッチンの水気を拭き取って、お気に入りの赤ワインの瓶を棚から取り出す。
「珍しい、まだ飲み足りなかったの?」
ワイングラスに注ぐ俺を見て、夏奈が不思議そうに尋ねる。
「明日も代休だからね。週末に合宿あるから、明日は部活もなし。平日の2連休に仕事関係何もないのも珍しいから、満喫しようかと思って」
「そうなのね。…雛ちゃん、今日独り占めしてもいい?」
遠慮がちに聞いてきた夏奈に、頷いてワインを一口飲む。
「もちろん。女子会トークだろ?」
あんなに電話越しで楽しみにしていたのだから、俺だってそうして欲しいと思う。
正直、初めは、夏奈が俺の彼女、しかも相当年下の子とこんなに自分から距離を詰めているのが意外だった。
学生の頃の彼女とは、どこか一線を引いているような空気を出して接していたから、なおさらそう感じた。
「一緒に水着のカタログ見ようかなって思ってるの」
「さっき、話してたもんな」
一瞬、下心が頭の中をよぎったけれど、それを掻き消して、平常心で答える。