見合いで契約婚した幼馴染が、何故か激しい執着愛を向けてくるのですが!
眉間にしわを寄せて目をつぶる私の、まぶたに唇が触れる。
「苦しい?」
「……ちょっと、だけ。久しぶりだから」
かすれた声の私の答えに、稔くんはもう一度、まぶたにキスをした。その唇が、私の唇にも触れた後、低い声をつむぎ出す。
「ゆっくり、するから。痛かったら言って」
今さらのように、彼の言葉が標準語であることに気づく。そういう癖なのかな、とぼんやり考えていると、私の中の彼が動き始めた。
入口近くまで引き戻された後、ふたたび根元まで埋め込まれる。切っ先と幹が膣壁を擦っていく感覚が、苦しさを少しずつ押しのけていき、代わりにぞわぞわした快感を呼び起こしていく。
「っふ、うぅ、んぁ……」
「気持ちよくなってきた?」
「う、ん……っ、あ」
私の声音の変化に気づいた稔くんが、動きは止めないままに、嬉しそうに言った。
「俺も気持ちいいよ……明花」
いつもと違う呼びかけに、はっと目を開ける。
「ちょっとだけ、速くしていい?」
情欲を抑えた問いに、胸を高鳴らせながらうなずく。
途端、彼の欲望にぐいぐいと中を突き上げられて、背中がのけぞった。
「は、あぁ、ああっ!」
「はるか、明花……っ」
喘ぐ私に、稔くんは切なげな声で繰り返し呼びかける。その声音の甘さがもたらす、ぞわぞわした感覚が全身に広がっていく。