見合いで契約婚した幼馴染が、何故か激しい執着愛を向けてくるのですが!
「…………か、ら」
「なに、聞こえない」
「好きだ、から……っ、稔くん、が好き、っ、だから──」
そばにいさせて。
最後の部分は意図せず滑り出た言葉だった。おまけに掠れ声だったから届いたかどうかわからない──と考えたけど。
彼が目を見張った反応で、聞こえていたのだと察した。
唇を引き結び、唐突な動きで私のショーツを脱がせたかと思うと、太股を抱え上げる。そして。
「ああぁっ!!」
前触れなく、硬く太い熱に貫かれた。待ち望んでいたモノに一気に擦り上げられて、ナカが歓喜しているのがわかる。
そのままぐいぐいと奥まで突かれると、ますます内側は喜びで収縮し、何度となく彼を食い締める。
「明花……明花、俺も好きだ。愛してる。ずっとそばにいてくれ」
うっとりしたように目を半ば閉じ、荒い息を吐きながら、稔くんは言った。私は快感でぼんやりした頭で、うわごとを聞くように彼の言葉を聞いていた。
きっと彼は本気じゃない。私が言ったから同じように返しているだけ──それを理解しつつも、欲しかった言葉と快楽を与えられている今の状況を、全身で甘受していた。醒めない夢であればいいのに……と頭の片隅で考えながら。