クール天狗の溺愛♡事情
でも、コタちゃんが人の姿を取れるなんて知らなかったし、人型になれるなんて考えたこともなかった。
言葉も出せず驚いているわたしをよそに、会話は続けられる。
「霊力なら美沙都に貰ったに決まってるだろ」
「ええ!?」
いつ!?
驚くわたしに、コタちゃんは振り向き愛嬌のある黒い目を細めてニッコリ笑った。
「ずっとそばにいて、ちょっとずつ霊力を溜めていたんだ。美沙都は自分の霊力をまだ自在には使えないみたいだったし」
「え? え?」
「もっと早く人型になって美沙都の助けになりたかったけど、仕方ないよね。でもこれでやっと美沙都を守れるよ!」
「あ、ありがとう?」
嬉しそうな少年姿のコタちゃんに戸惑いながらもお礼を言う。
この子がコタちゃんだってことは紛れもない事実なんだろうけれど、突然のことにわたしはまだ理解が追いつかない。
それなのに、周りはどんどん話を進めていく。
「木霊が人型を取れるほどの霊力……じゃあ、やっぱり美沙都は……」
地に降りて、近づいてきた風雅先輩が何かを確信したようにつぶやくと、山里先輩もうつ伏せ状態のまま「そういうことか」と呟く。
しかも煉先輩まで楽し気にニヤリと笑った。
言葉も出せず驚いているわたしをよそに、会話は続けられる。
「霊力なら美沙都に貰ったに決まってるだろ」
「ええ!?」
いつ!?
驚くわたしに、コタちゃんは振り向き愛嬌のある黒い目を細めてニッコリ笑った。
「ずっとそばにいて、ちょっとずつ霊力を溜めていたんだ。美沙都は自分の霊力をまだ自在には使えないみたいだったし」
「え? え?」
「もっと早く人型になって美沙都の助けになりたかったけど、仕方ないよね。でもこれでやっと美沙都を守れるよ!」
「あ、ありがとう?」
嬉しそうな少年姿のコタちゃんに戸惑いながらもお礼を言う。
この子がコタちゃんだってことは紛れもない事実なんだろうけれど、突然のことにわたしはまだ理解が追いつかない。
それなのに、周りはどんどん話を進めていく。
「木霊が人型を取れるほどの霊力……じゃあ、やっぱり美沙都は……」
地に降りて、近づいてきた風雅先輩が何かを確信したようにつぶやくと、山里先輩もうつ伏せ状態のまま「そういうことか」と呟く。
しかも煉先輩まで楽し気にニヤリと笑った。