クール天狗の溺愛♡事情
「……大丈夫、です」
何とかそう口にしたけれど、心臓は嫌な感じにドクドク鳴っていた。
風雅先輩の気持ちを確かめるのも大事だけれど、仁菜ちゃんのことも放っておけない。
早く学校に行って、仁菜ちゃんとちゃんと話さなきゃ!
***
学校が近づくにつれて違和感が増してくる。
いつもと違う。
何だか凄く注目されている気がする。
校舎に入ると、周囲との距離も短くなったからヒソヒソと話されている声も聞こえてきた。
「あの子が山の神の娘? 本当なの?」
「娘がいたなんて聞いたことないんだけど」
「でも木霊が断言してたよ?」
「それに滝柳くんが今もそばにいるし……」
どうやら山の神の娘と知られてしまったからみたい。
お母さんから話も聞いて、山の神がわたしのお父さんだってことは確かみたいだけど……。
でもわたし自身は今までと何も変わらないのに。
そんな思いは教室に行って風雅先輩と別れるともっと強くなった。
『おはようございます!』
教室内にいたほとんどの人がわたしを見て緊張した様子で一斉に挨拶をしてくる。
しかも。
「鞄席までお持ちします」
席なんてすぐそこなのに。
「今日は少し暑いですね。扇ぎましょうか?」
そこまでしなくていいのに。
何とかそう口にしたけれど、心臓は嫌な感じにドクドク鳴っていた。
風雅先輩の気持ちを確かめるのも大事だけれど、仁菜ちゃんのことも放っておけない。
早く学校に行って、仁菜ちゃんとちゃんと話さなきゃ!
***
学校が近づくにつれて違和感が増してくる。
いつもと違う。
何だか凄く注目されている気がする。
校舎に入ると、周囲との距離も短くなったからヒソヒソと話されている声も聞こえてきた。
「あの子が山の神の娘? 本当なの?」
「娘がいたなんて聞いたことないんだけど」
「でも木霊が断言してたよ?」
「それに滝柳くんが今もそばにいるし……」
どうやら山の神の娘と知られてしまったからみたい。
お母さんから話も聞いて、山の神がわたしのお父さんだってことは確かみたいだけど……。
でもわたし自身は今までと何も変わらないのに。
そんな思いは教室に行って風雅先輩と別れるともっと強くなった。
『おはようございます!』
教室内にいたほとんどの人がわたしを見て緊張した様子で一斉に挨拶をしてくる。
しかも。
「鞄席までお持ちします」
席なんてすぐそこなのに。
「今日は少し暑いですね。扇ぎましょうか?」
そこまでしなくていいのに。